なにわの怪談師 れんれんの怪談ブログ

オリジナルの怪談や都市伝説、不思議な話を発信していきます。

このブログについて

当ブログでは、管理人である

なにわの怪談師 れんれんが

SNSのフォロワー様や、YouTubeの視聴者様、

個人的な知り合いから聞いた

実際の体験に基づいた不思議な話や、

管理者自身が創作したオリジナルの怪談を

ほぼ毎日発信していきます。

 

ブログに書いている怪談は

管理人が運営しているTwitternoteからの引用もあります。

また、YouTubeにて朗読や、語り動画としてもアップしております。

 

全てオリジナルですので、無断での引用、転載はご遠慮ください

転載等する場合は転載したい記事のコメント欄に転載先を記載し

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短編怪談 #146「トンネルで」

これはアキさんという方から聞いた話です。

 


ある夏のこと。

アキさんは

当時仲の良かった友人たちと

男2人、女2人

アキさん含む計4人で、

肝試しに行ったそうです。

仮に友人たちを

タケシさん、ユウタさん、ミナコさん

とします。

 

 

 

その場所は

「落ち武者が逃げ込み隠れた」

そんな言い伝えがある

地元のトンネル。

 


そこは道幅が狭くて車など通れず、

歩いてすれ違うのも肩が触れ合ってしまうほど。

壁は岩がむき出しで、

150m程のトンネルを抜けると

海に繋がっているのですが、

断崖絶壁になっています。

 


柵はあるものの、

何とも頼りなさげな作りなので

心霊関係なく、恐い場所です。

 


一応観光地なので

昼間はそこそこ人が来るようですが、

夜になると周りに民家があるわけでもなく

外灯も少ないし、トンネル内に

ライトなど付いていないので真っ暗。

 


そんな場所への肝試しを提案してきたのは

タケシさんでした。

タケシさんの友達が

例のトンネルで落ち武者を見た…と。

 


肝試し当日、4人が集合し

現場へ向かいました。

 


現場は真っ暗で

トンネルの先の出口がぼんやり見える程度。

一応明かりとしてちいさな懐中電灯を

100均で2本購入しては来ましたが、

ほとんど意味はありませんでした。

 

 

 

トンネル内は狭いので

一列になって進まなければなりません。

先頭は言い出しっぺのタケシさん

アキさん、ミナコさんは

タケシさんとユウタさんの間に挟まり、歩きます。

タケシさんが進行方向を照らし、

ユウタさんが後ろから

みんなの足元を照らす形で

懐中電灯を持つことになりました。

 

 

 

トンネルの中は肌寒くひんやりとした空気に

身震いするほどで、波の音だけが

微かに聞こえてきます。

 


壁や足元は濡れていて、

天井から落ちた水滴が顔にあたっては

ギャーギャーと騒ぎながら進みました。

 


トンネルの半分くらいまで来た時、

後ろのユウタさんが「うわっ」と叫んで転びました。

 


その声に驚いたアキさんたちは驚き、

「何!?やめてよ!」「ビビらすなよ!」と

笑いましたが、心臓はバクバクしていました。

 


ユウタさんは立ち上がりながら

今度は「あれ?」っと周りを

キョロキョロし始めました。

 


「どうしたの?」と聞くと、

濡れたズボンをパタパタ払いながら

「今誰かとすれ違ったよな?」と言うのです。

 


もちろん誰ともすれ違ってなどいませんから、

「誰もおらんよ?」と返したそうです。

 


すれ違うとなると

肩が触れ合うほどの狭さなので、

気が付か無いはずがないからです。

 


ユウタさんは

「そんなはずねえよ!だって、肩がぶつかって俺こけたんだぜ?」

と強く言いました。

 


タケシさん「いや、誰ともすれ違ってないし。どんな奴とぶつかったんだよ。」

ユウタさん「どんなって、俺下向いてて姿とか見えなかったから…急に足が見えてドンって…俺は誰とぶつかったんだよ…。」

 


ユウタさんは

自信なさげにだんだんと

声が小さくなっていきました。

 


最初はみんな、ユウタさんがふざけて

驚かそうとしているんだと

へらへらしていましたが、

様子を見るに、冗談には思えなかったそうです。

 


アキさん「ねえ、戻らない?」

そう提案すると、

ユウタさんも

気味の悪い状況に疲れたのか

「もう帰ろうぜ」と小さい声で言いました。

 


しかし、ミナコさんとタケシさんは

「えー、せっかくここまで来たんだから行こうよ。」

「どうせユウタの気のせいだって。とりあえず行ってみようって。」

 


2人は心なしか少し楽しそうでした。

 


今すぐにでも出たい

アキさんとユウタさんは「どうする?」と

顔を合わせた後

どんどん突き進む2人に向かって

「ごめん先戻るわ」と声を掛け、

速足で入口へと向かいました。

 


もうあと少しで外に出れるという辺りまで来ると、

鳥や虫の声が聞こえだし、

夏の夜の生ぬるい空気に少しホッとしました。

 

 

 

すると突然、トンネルの奥から

「うわぁぁぁぁあーッ!」という叫び声と共に

バタバタ走ってくる音が聞こえます。

 


何事かと振り向くと

タケシさんとミナコさんが必死の形相で走ってきました。

 


パニック状態の2人はそのまま車の方まで猛ダッシュしていたのでとりあえずついて行き、

全員車へ乗り込みました。

ミナコさんは途中、思いきり転んで足を擦りむいてましたが

それどころではないようで、

2人は車に飛び乗ったと同時に

「車出して!早く!」と叫びました。

 


何が何だか分からないまま、

運転手のユウタさんが車を発進させます。

アキさんは助手席に乗っていたのですが、

怖くてサイドミラーを見ることが出来ませんでした。

 


とりあえず明るいところへ行こうと、

車を10分ほど走らせたところにあった

ファミレスへ入り、お冷で一息つくと

タケシさんとミナコさんが

興奮気味に話し始めました。

 


タケシさん「トンネルの出口付近までは何もなかったんだけどさ、あと少しってところで後ろから誰かが走ってくる音が聞こえたんだよ。」

 

 

 

タケシさん「また滑って転んでも知らねーぞとか思いながら振り向いたら、はっきりしないボヤッとした黒い人影が走って来ててさ…避ける間もなく俺らも柵も通り過ぎたというか通り抜けて、そいつ真っ直ぐ海に落ちて行ったんだ…けどさ…」

 


アキさん、ユウタさんが無言で聞いていると、

 


タケシさんは続けました。

「落ちる寸前…俺らの方に顔を向けたんだよ…

両目をカッと見開いてさ、口を大きく開けて…鬼みたいな顔して睨みつけてた…男で…こっちに手を伸ばして…。」

 


しばらく沈黙が続いた後、

 


タケシさんは

「よし!とりあえず何か食べて落ち着こう!」

と話題を変えて、

ご飯を食べることにしました。

各々が好きなものを頼み、

全て食べ終わる事には

全員少し落ち着きを取り戻していました。

 


その後、しばらく雑談をした後、

さて帰ることになり

店を出て車へ向かったとき、

血の気が引いたと言います。

 


4人の車からぽたぽたと雫が垂れ、

その周りはびっしょりて濡れいていたのです。

もちろん雨も降っていないし、店に入る前は濡れていなかったと言います。

 


何よりも奇妙だったのは、

他の車は一切濡れていなかったことでした。

 


帰りの車は先ほど同様

シーンとしていたそうです。

 


その場所、今でも観光地として客が訪れているが、

もう二度とあのトンネルには近づかないと

心に決めたそうです。

 

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短編怪談 #145「死神を見た相棒」

これは、タナカさんと言う方が体験したと言うお話です。

タナカさんは少しヤンチャなタイプの男性です。

 


今から10年ほど前のある夏の夜の話、

その当時、タナカさんは10代で、

人生の中で一番荒くれ者だったと

振り返りながら

 


「俺、昔死神ってやつに遭遇したことあるんよね。」

 


タナカさんはそう前置きをした上で

自らの体験談を語り始めました。

 


その日、タナカさんは仲間達とバイクに乗り、

街へ走りに出ていたそうです。

 


原型が分からなくなるほど改造した自慢のバイクに

相棒を乗せ、

他の仲間と2、3台ずつ横並びになりながら

計20台ぐらいのバイクで

街中をパレードの如く走っていました。

 


ブーンブンブン

ブンブンブーン

 


信号無視は当たり前、

近くを走る車を煽りに煽りながら暴走していると

案の定、すぐに警察車両が飛んできました。

 


ウゥーーウー

ウゥーウゥー

 


「止まりなさい止まりなさい!」

 


そんな呼びかけに

止まるわけもなく、逆に暴走に拍車がかかります。

 


タナカさんは

「楽しくなってきたぜ!」と相棒に大きめの声で話しかけました。

 


エンジン音で声が聞こえていないのか

返事はありませんでしたが、

特に気にすることもなく

さらにスピードを上げながら

 


ブーンブンブン

 


と警察車両を煽ります。

 

 

 

すると次の瞬間、

グンッとバイクに何かの衝撃が加わった感じがして

直後にバイクが一気に軽くなりました。

 


ん!?と後ろを見ると

 


相棒の姿が無いのです。

 


タナカさんは慌てて急ブレーキをかけました。

突然のブレーキにすぐ後ろまで来ていたパトカーが

反応し切れず、軽く追突されたそうですが

そんなことよりも相棒の安否が先でした。

パトカーから出てきた警官を必死に振りほどきながら、

追突の衝撃で軽く凹んだバイクを力いっぱい旋回させ、

道路を逆走して必死に相棒を探しに行きました。

 


100mほど戻った所に

パトカーが一台止まっていて

かすかに倒れている人影が見えたそうです。

 


すぐにバイクを近くに止め、

走ってかけよると、

そこには血まみれの相棒が倒れていました。

 


状況を理解できず

立ち尽くしていると

警官が声をかけて来ました。

 


「キミのバイクの後ろに乗っていた子かな?」

 


「…はい」

 


「救急車は呼んだけど、もう助からないかもしれない。ご家族の連絡先はわかるかな?」

 


「…はい。電話をかけてきます。」

 


タナカさんはそう言ってその場から少し離れ

相棒の家族に連絡して

すぐに病院に来てもらえるように伝えたそうです。

 


タナカさんも

逃亡しないことを条件に

警察官見張りの元、

病院での見守りを許されました。

 


それほど状態が危険だったのでしょう。

 


他の仲間たちは

あまりに人数が多すぎるということで

病院への立ち入りはできないとのことでした。

 


集中治療室に入れられ、

2時間ほどが経った頃、

時刻は夜中の2時を回っていました。

 


相棒を待ち続けていると医者がやってきました。

 


「…なんとか一命は取り留めましたがまだ油断を許さない状況です。」

 


「…そうっすか。」

 


疲れ果てていたタナカさんと

相棒の家族は

その言葉に少しだけ安堵しました。

 


その後、無事が確認出来たこともあり、

タナカさんは、しばらくの間

警察署で事情聴取やその他の手続きに追われ、

2週間ほどが経った頃、

 


相棒の家族に連絡してみると

意識が回復したとのことでした。

 


急いで入院中の病院に行くと

そこには、

まだ意識がはっきりとはしないものの

目を開けている相棒がいました。

 


「おい!大丈夫か?」

と声をかけると

 


「おう…」

と小さな声で返事をしたそうです。

 


それから、何日か通ううち、

徐々に会話になれてきた相棒に

当時の事故の話を聞いたタナカさんは

鳥肌が立ちました。

 


相棒の身にその日起きた出来事を

整理するとこうです。

 


走っている際に、

何度か黒い影が道路脇に見えていて

妙に気味の悪い感じがしたと。

見ているうち、

本能的にヤバい…と思うようになり

タナカさんの腰辺りを何度か叩き

声をかけたが、返答は無く

変に思っていたら

次の瞬間、何かのとてつもない力で

グンッと腕と肩を引っ張られて

気がついた時には

宙を舞っていてそこで意識が途切れ

次に目を覚ました時には

病院のベッドにいたそうです。

 


「それ…ほんとの話だよな…?」

とタナカさんは信じきれない気持ちで

聞くと、

「うん。あと途中何回かパトカーのサイレンに紛れて誰かの笑い声が響いてきたけど、お前じゃないよな?

「フフフッハハハハッて気味の悪い笑い声がずっと聞こえてたんだよ。」

 

 

 

タナカさんの相棒、

今はもう元気になったそうですが

そのときの記憶は今でも鮮明に覚えているそうです。

相棒が見たという、人影。

何度も聞こえたという笑い声。

それは、例の事故と関係があるのでしょうか。

 

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短編怪談 #144 「予知夢」

これは、ミヤタさん(仮)

という方から聞いた話です。

ミヤタさんはある時、奇妙な体験をしたそうです。

 


それは何気ない休みの日のこと。

家で寝ているときに

ある夢を見たそうです。

夢の内容は、自宅から数分のところにある

交差点でトラックが事故を起こしている

というものでした。

 


内容が内容なだけに

ミヤタさんは

なんとも言えない朝を迎えました。

その日は休みでしたが

偶然にも例の交差点の近くにある

写真屋さんに行く予定の日でした。

 


起きあがったミヤタさんは

「嫌なもん見たなあ…」と

独り言をぶつぶつ言いながら

前日に買ってあったパンを食べ、

出かける準備を進めました。

 


諸々の準備が終わり、

家を出た瞬間のことでした。

 


ブワッと

夢の光景が頭に浮かんだそうです。

 


頭の中で状況が勝手に進んでいき

交差点まで来たところで

自分がその事故に巻き込まれる様子が見えたのです。

 


ミヤタさんはゾッとしました。

あまりにリアルな頭の中の映像に

流石に怖くなり、時間をずらそうと考えました。

 


一旦部屋に戻り、

本来の予定から約1時間ほど経った頃に

もう一度玄関まで行くと

今度は何事もなく家から出られたそうです。

 


よかったよかったと

胸を撫で下ろし、写真屋さんまで向かいました。

 


例の交差点まで来た時、

ミヤタさんは我が目を疑いました。

 


夢で見た、事故が起きたポイントの周りに

人が数人倒れていたのです。

 


「うわ!本当に起きてしまった…」

と思ったミヤタさん。

色々な感情が込み上げそうになりましたが

ひとつ気になることがありました。

 


何故かそこに事故を起こした様子の

車はなかったそうです。

 


まさか逃げたのか?

とも考えましたが

だとしても人が倒れているのに

誰も見向きもしないなんてことがあるか?

と、ミヤタさんは

不思議な状況に頭を悩ませました。

 


その時、ブーッ!と

後ろからクラクションが聞こえました。

ミヤタさんは驚いて振り返ると

とんでもなく荒い運転をしている

トラックがいたそうです。

 


夢の中の事故の光景が頭をよぎりました。

頼むからそんな運転しないでくれ…

と思いつつ、視線を前に戻しました。

すると、

先ほどまで倒れていた数人の姿が

どこにもなかったそうです。

 


「…え?」

ミヤタさんはあまりに異様な出来事に

幻覚を見ていたのではないか?と思ったそうです。

 


結局、倒れていた人たちを再び見ることはできず

ミヤタさんは写真屋での用事を

早めに済ませて帰ることにしました。

 


用事を終え、外に出てみると

そこはいつも通りの交差点でした。

 


しかし、ミヤタさんはあることに気づきました。

前方10メートルくらい先を

見覚えのある人が歩いていたのです。

 


それは知り合いとかそういうのではありません。

 


夢の中で見た人であり、

さっき倒れていた人でした。

 


背丈や服装がそのままその人で

ミヤタさんはその人を見た瞬間ゾクっとしたそうです。

 


ただ、夢の話などしても

信じてもらえないどころか変に怪しまれても嫌なので

ソワソワしながらもその場は普通にすれ違ったそうです。

 


家に帰り、テレビをつけたミヤタさんは

血の気が引きました。

さっきの交差点で

トラックが事故を起こし、

数人死傷していたのです。

 


ほんの数分前の出来事でした。

その被害者の中に

ミヤタさんが見た人が入っていたのか

それは確認のしようがなかったそうですが

夢と現実が混ざり合った奇妙な恐怖体験をした

ミヤタさんはしばらく眠れなかったといいます。

 

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短編怪談 #143「幽霊の噂」

これはある方から聞いた話。

その方を仮に、キヨタさんとします。

 


キヨタさんはトラックドライバーを

されている方なのですが、

ついこの前、かなり大きな事故をされたようで

しばらく入院されていたそうです。

 


これはその事故のときのお話です。

キヨタさんは元々、事故を起こすような

乱暴な運転は滅多にしないような穏やかな方でした。

その日もいつものように

キッチリ制限速度を守り、できるだけ積荷に

負荷のかからないような運転を心がけていました。

ところが、ある道路を走り始めた途端に

ハンドル操作が効きにくくなっていることに気付きました。

 


その場所、詳しくは言えませんが

何故か事故が多い場所と以前から

噂されるような場所だったのです。

 


キヨタさんは

「まずいなあ…このまま走り続けるの怖いから迂回しようかな。」

と考えましたが、しばらく考えても

あまり良い迂回ルートが思いつかなかったため

仕方なくその道を走っていました。

 


最大限に意識を集中させようと

車のオーディオも切り、慎重に慎重に進みました。

 


「さすがにこれだけやれば大丈夫だろう…」

そう思いながら走っていました。

 


しかし、少しキツめのカーブに差し掛かった途端のことです。

 


ガンッ キキーッ

 


キヨタさんの運転するトラックが

曲がりきれず、ガードレールにぶち当たりました。

外側に突っ込んだので

対向車との接触は無かったものの

トラックの前方はグシャッとなり、

キヨタさんはその衝撃で全身打撲を負いました。

幸い、命に別状はなかったものの

検査入院となってしまったそうです。

 


ここからは後日談なのですが

 


警察に聞いたところ、

その道では数年前から

同じような事故が多発しているそうで

今年に入ってもう5度目の事故だそうです。

 


そして、この事故多発道路は

数年前のある出来事をきっかけに

起き続けていたことがわかりました。

 

 

 

それは、例の道路が舗装されて間もない頃でした。

舗装されてすぐにその道は

いわゆる「走り屋」に気に入られてしまいました。

理由は、ドリフトがしやすいから。だそうです。

SNSを通じてその道路は知る人ぞ知る道となり、

各地から走り屋が集うようになりました。

 


あるとき、どこかの走り屋が

「もっと滑りやすくしようぜ!」と

道路に何かの薬品を撒いたそうです。

 


それが何なのか、

詳しくはわからないそうですが

おそらくはオイルの類だろうとのことでした。

 


そんな薬品が撒かれた道路が

危険じゃないはずもなく、

間もなくして走り屋の車一台が

スリップ事故を起こし、大破してしまいました。

運転手は即死だったそうです。

 


そしてその事故を皮切りに

次々に事故が起こるように

なってしまったんだそうです。

それも、スピードを出す人が多いせいか

死亡事故ばかり。

 


薬品が撒かれたことは

ごく一部の人しか知らないため、

走り屋の間では

「呪いだ」「幽霊の仕業だ」と

変な噂が飛び交っていました。

 


すぐに道路の修復作業が行われました。

ただ修復するだけでなく、

カーブが激しい部分には凹凸を加えられ、

元よりも安全対策強めの道路になりました。

 

 

 

 


もうお気づきの方もおられるかもしれませんが、

キヨタさんが事故を起こしたのも、

今年に入って起きてるという事故も、

全部、その安全対策バッチリのはずの道路なんですよね。

 

 

 

果たして、ほんとのところは

何が原因なんでしょうか。。。

 

 

 

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短編怪談#142 「オーラが見える人」

これは、ある方から聞かせていただいたお話です。

 


その方を仮に

島田さんとします。

 


島田さんは普段、

ごく普通のサラリーマンとして

日々お仕事に励んでいます。

 


そんな島田さん、

実は少し変わった所がありまして、

なんでもオーラが見えるのだそうです。

とは言っても、

よくテレビで話題になるような

“色”がわかるとかそんなレベルではないそうで

なんとなく目の前の人が纏っている

“気”のようなボヤけたモノが見える程度だそうです。

 


その能力というか、

変な力に気づいたのはごく最近のことらしく

気づいたきっかけは一枚の絵でした。

 


島田さん、実は鉛筆で人の似顔絵を描くのが得意で

いつもスケッチブックを持ち歩いているらしいのですが、

そこに描かれていた似顔絵を見て違和感を覚えた方が

「この周りのボヤッとしてるのはなんですか?」

と指摘したそうです。

そのときに初めて、他の人には見えていないんだ。

ということに気づいたと言います。

 


最初は病気かと思い、

何度か眼科に通ったことがあるそうなのですが

どこの眼科に行っても異常は見当たらず、

健康そのものであるとの診断でした。

 


ある日、いつものように仕事をしていたら

上司が話しかけてきました。

それはいつものことなのですが

そのときは何か違和感がありました。

 


なんだろう?と思い、上司をじっと見てみると

いつも見えるボヤけたオーラが

見えていないことに気付きました。

 


今までなら上司の周りにも

ボヤッとしたモノがあったのですが

何故かその日は上司の輪郭がくっきりと見えていました。

普通の人間からすれば普通のことなのですが

島田さんは少し不安になったと言います。

そこで試しに他の人を見てみると

なんと、他の人の周りにも

いつものようなボヤッとしたモノは見えなかったんです。

 


あれ?と思っていろんな人を見ても

誰一人として、

オーラが見える人はいませんでした。

 


直感的に、自分の中から

そういう力が抜けたのかなと思ったそうですが

あまりに突然のことだったので

不思議でなりませんでした。

 


その日の仕事が終わり

自宅に帰るため、会社を出ました。

帰る途中で見た中でも

オーラが見える人はいませんでした。

 


次の日は仕事が休みの日。

久しぶりに地元の友人と

ランチに行くことになっていました。

 


近くに変わったカフェができたので行ってみようと。

 


約束の時間になり

友人がやってきました。

 


「おぉ!久しぶり」

と会うなり元気に話しかけた島田さん

その島田さんを見た友人がすぐにこう言いました。

 


「最近なんかなかった?」

 


「え?いや…なんもないと思うけど。」

島田さんはそう答えました。

 


「あ、そう。それならいいけど」

と話が終わりかけたので

島田さんは

「あ、そういえば前にオーラみたいなの見えるって話したやん?あれが見えんくなった」

と前日にあったことを話しました。

 


すると友人は

「やっぱな。」

と納得したように言いました。

 


友人の話を聞くと

オーラが見えていたのは

島田さんの能力ではなくて

島田さんに憑いていた女性の霊の仕業だそうで

その霊がいなくなっていたので

もしかしたら…と思った。

とのことでした。

 


友人は昔から霊感が強く

ずっと前から気づいてはいたけれど

まぁ特に害はないからいいか。

ということで放っておいたそうです。

 


その能力がなんのためにあったのか

それがそもそもオーラなのか?

詳しいことは分からないそうですが

島田さんはそれ以降、オーラのようなものが

見えることはなくなったそうです。

 

 

 

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睡眠BGM、作業用BGMにオススメな長尺動画

 


https://youtu.be/MiJvlU-3qPI

 


https://youtu.be/vUN-SEfAFKg

 


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https://youtu.be/e6Yem5CsUK4

 


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短編怪談 #141「雨が降った公園で」

これは

マサヒロさん(仮)が体験したという話です。

 


マサヒロさんは毎朝、仕事前に

近くの公園でランニングをするのが日課だそうで

その日もいつものように

朝6時頃に家を出て公園まで向かいました。

前日はあいにくの雨だったので

泥道を避けるため、普段とは少し違うルートを通ることにしたそうです。

その道は公園のちょうど真裏に位置するコンクリートの道でした。

走り始めたマサヒロさんは

あることに気づきました。

普段はランニングしている人もちょくちょくいる時間なのに、周りがやけにシーンとしていました。

雨が降った後だからなのか、それとも裏道だからたまたま会わないだけなのか

 


そんなことを考えながら走っていると

突然辺りが真っ白な霧に覆われました。

 


マサヒロさんは

思わず立ち止まりました。

 


「雨降ったからってこんなに濃くなる?」

 


その霧はどんどん濃くなっていき

最終的に方向が分からなくなるほどに

真っ白になってしまいました。

 


とりあえず、進む方向を見失わないように

意識を集中させて

前に向かって歩きました。

 


すると、突然足冷がたくなる感覚がありました。

何かと思い、

下を見ると足元が水浸しになっているのです。

 


「えっ?どういうこと?」

 


マサヒロさんは困惑と同時に焦りました。

濃い霧で覆われたこの状況で

足元が水浸しと来たら

どこにどう動けばいいのかわかりません。

 


後ろに戻ろうにも

数m先が見えないんじゃ流石に進めません。

とりあえずなんとなくの感覚で前に進み続けることにしたのですが

どんどん足元の水嵩が増していたのです。

 


チャポン…

チャポン…

 


気がついた頃には水が足首にまで達していました。

やばいやばいと思いつつも

とりあえず進むしかできないので

どんどん進んでいくと

コツンと

つま先が何かに当たる感覚がありました。

 


「ん?」

 


足元を見ると

そこには

階段らしき段差がありました。

 


一歩上がると

足元の水から抜け出ることができました。

 


「よかった、ようやく抜けれた。」

 


安堵したマサヒロさんは

あと数段ある階段を登りきりました。

 


その瞬間、強い風が吹いて

ふわっと霧が薄くなったのですが

マサヒロさんは目を疑いました。

 


その数段の階段の下は

ため池だったのです。

 


そのため池は

普段ランニングしている公園内にある

ため池そっくりでした。

 


マサヒロさんは

霧が現れてから

ほとんど動いていないのです。

それに進む方向は一定だったので

ため池にたどり着くはずがありませんでした。

 


ただ、あまりに似ていたので

マサヒロさんは試しに

そのため池から、公園を出るルートを

頭で想像しながら

歩いてみることにしました。

 


すると、

見事に公園から脱出できたのです。

マサヒロさんは

間違いなくため池にいたのですが

さらに、そのことを証明するもうひとつの証拠を

後日見つけてしまったんです。

 


それは、

ため池にくっきり残っていました。

 


マサヒロさんの

靴底の型が…。

 


ため池での出来事以来

天気が悪い日はランニングをせず

家でのストレッチなどに切り替えたといいます。

 


あの時、なぜそんな変なことが起きたのか

分からないままだそうですが

今のところ

似たようなことはもう起きていないそうです。

 

 

 

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短編怪談#140「オーラが見える人」

これは、ある方から聞かせていただいたお話です。

 


その方を仮に

島田さんとします。

 


島田さんは普段、

ごく普通のサラリーマンとして

日々お仕事に励んでいます。

 


そんな島田さん、

実は少し変わった所がありまして、

なんでもオーラが見えるのだそうです。

とは言っても、

よくテレビで話題になるような

“色”がわかるとかそんなレベルではないそうで

なんとなく目の前の人が纏っている

“気”のようなボヤけたモノが見える程度だそうです。

 


その能力というか、

変な力に気づいたのはごく最近のことらしく

気づいたきっかけは一枚の絵でした。

 


島田さん、実は鉛筆で人の似顔絵を描くのが得意で

いつもスケッチブックを持ち歩いているらしいのですが、

そこに描かれていた似顔絵を見て違和感を覚えた方が

「この周りのボヤッとしてるのはなんですか?」

と指摘したそうです。

そのときに初めて、他の人には見えていないんだ。

ということに気づいたと言います。

 


最初は病気かと思い、

何度か眼科に通ったことがあるそうなのですが

どこの眼科に行っても異常は見当たらず、

健康そのものであるとの診断でした。

 


ある日、いつものように仕事をしていたら

上司が話しかけてきました。

それはいつものことなのですが

そのときは何か違和感がありました。

 


なんだろう?と思い、上司をじっと見てみると

いつも見えるボヤけたオーラが

見えていないことに気付きました。

 


今までなら上司の周りにも

ボヤッとしたモノがあったのですが

何故かその日は上司の輪郭がくっきりと見えていました。

普通の人間からすれば普通のことなのですが

島田さんは少し不安になったと言います。

そこで試しに他の人を見てみると

なんと、他の人の周りにも

いつものようなボヤッとしたモノは見えなかったんです。

 


あれ?と思っていろんな人を見ても

誰一人として、

オーラが見える人はいませんでした。

 


直感的に、自分の中から

そういう力が抜けたのかなと思ったそうですが

あまりに突然のことだったので

不思議でなりませんでした。

 


その日の仕事が終わり

自宅に帰るため、会社を出ました。

帰る途中で見た中でも

オーラが見える人はいませんでした。

 


次の日は仕事が休みの日。

久しぶりに地元の友人と

ランチに行くことになっていました。

 


近くに変わったカフェができたので行ってみようと。

 


約束の時間になり

友人がやってきました。

 


「おぉ!久しぶり」

と会うなり元気に話しかけた島田さん

その島田さんを見た友人がすぐにこう言いました。

 


「最近なんかなかった?」

 


「え?いや…なんもないと思うけど。」

島田さんはそう答えました。

 


「あ、そう。それならいいけど」

と話が終わりかけたので

島田さんは

「あ、そういえば前にオーラみたいなの見えるって話したやん?あれが見えんくなった」

と前日にあったことを話しました。

 


すると友人は

「やっぱな。」

と納得したように言いました。

 


友人の話を聞くと

オーラが見えていたのは

島田さんの能力ではなくて

島田さんに憑いていた女性の霊の仕業だそうで

その霊がいなくなっていたので

もしかしたら…と思った。

とのことでした。

 


友人は昔から霊感が強く

ずっと前から気づいてはいたけれど

まぁ特に害はないからいいか。

ということで放っておいたそうです。

 


その能力がなんのためにあったのか

それがそもそもオーラなのか?

詳しいことは分からないそうですが

島田さんはそれ以降、オーラのようなものが

見えることはなくなったそうです。

 

 

 

 


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短編怪談 #139「知らない人」

これは、最近知り合った

トキタさんから聞かせてもらったお話です。

 


トキタさんは以前、病院に勤めていたそうで

そこでの体験談を聞かせてくれました。

 


その病院はかなり古く、

壁の劣化が酷くて封鎖された部屋もあるそうです。

 


トキタさんは入院患者の担当だったそうで

ほぼ毎日、患者さんと会話を交わしていたそうです。

当然、全員の顔と名前は覚えていました。

しかし、何故かときどき

“知らない人”と遭遇することがあるそうなのです。

 


ある日、トキタさんはいつものように

夕方の見回りをしていました。

ひとつひとつの部屋を覗いては

「お体どうですかー?」

と、起きている人と会話を交わして

回っていきます。

 


ぐるっと回って

最後の部屋に入った時です。

 


本来なら空き部屋のはずの

窓際のベッドのカーテンが閉まっていたのです。

 


「あれ?」と思い、

トキタさんはそーっと近づいて

カーテンを開けてみました。

 


「あけますねー」

 


すると、そこには

見たことのない

おじいさんが横になっていました。

カーテンをあけてしばらくしてから

 


ん?という感じでトキタさんのことを

チラッと見ましたが

目を瞑って寝てしまいました。

 


トキタさんは

自分が知らない間に患者さんが増えたのかな?

とか

今まで意識せずに見てたから覚えてなかったのかな?

とか色々考えましたが

やはりどうしても

このおじいさんがだれなのか

わからなかったそうです。

 


そのままおじいさんは寝てしまったので

部屋の外にある

ネームプレートを確認しに行くと

そこには、何も貼られていませんでした。

 


確認をしようにも

当の本人は寝てしまったし

近くには他の患者さんも寝ているので

あまり声を出すこともできない。

気にはなりましたが

どうすることもできませんでした。

 


たまたま、その日は夜勤だったので

「夜中の見回りの時にもう一度見てみよう。」

そう思いトキタさんは事務室に戻りました。

 

 

 

数時間が経ち、

夜中の見回りの時間になりました。

まずは他の部屋をぐるっと見て周り

最後の例の部屋です。

 


ドアを開け、窓際の方を見ると

トキタさんは自分の目を疑いました。

 


そこには、シーツが一枚敷かれてあるだけの

何もないベッドがありました。

 


ついさっき、寝ていたはずの

おじいさんの姿はどこにも無かったのです。

 


驚いたトキタさんは思わず窓際まで駆け寄り

窓から下を見ましたが

誰がか落ちたり、

出たような痕跡もありませんでした。

 


確かに夕方の時点でおじいさんを見たはずでしたが

時間も時間だったので「少し疲れているんだ」

と思い込むことにして

朝にまた見に行くことにしました。

事務室に戻ってきたトキタさんは

数時間の仮眠をとることにしたそうです。

そして朝方、退勤前に例の部屋を覗いてみるも

夜中と変わらず、まっさらのままのシーツが

敷かれただけのベッドがそこにありました。

 


その日の夕方、トキタさんは

あまりに気になったので

少し早めに出勤して

早番の先輩に昨晩の話をしました。

 


「あ、トキタさんも見た?知らない人。」

 


「も?もってどういうことですか?」

 


「夜の見回りのときに、たまーに元いた患者さんとかが帰って来てたりするらしくてねぇ。」

 


その先輩曰く、

昔からときどきそういうことがあるらしく

最近まで早番が多かったトキタさんには

そんな話は回って来なかったのだそうです。

 


その先輩は、遅番の際に

自分がよく知る患者さんと遭遇したらしく

その方は既に亡くなっていたので

なんとなく状況を察したのだそうです。

 


その後、数年勤めた病院を

トキタさんは退職したそうで

その間にも何度か同じようなことがあったそうです。

 

 

 

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短編怪談 #138「幽霊の噂」

これはある方から聞いた話。

その方を仮に、キヨタさんとします。

 


キヨタさんはトラックドライバーを

されている方なのですが、

ついこの前、かなり大きな事故をされたようで

しばらく入院されていたそうです。

 


これはその事故のときのお話です。

キヨタさんは元々、事故を起こすような

乱暴な運転は滅多にしないような穏やかな方でした。

その日もいつものように

キッチリ制限速度を守り、できるだけ積荷に

負荷のかからないような運転を心がけていました。

ところが、ある道路を走り始めた途端に

ハンドル操作が効きにくくなっていることに気付きました。

 


その場所、詳しくは言えませんが

何故か事故が多い場所と以前から

噂されるような場所だったのです。

 


キヨタさんは

「まずいなあ…このまま走り続けるの怖いから迂回しようかな。」

と考えましたが、しばらく考えても

あまり良い迂回ルートが思いつかなかったため

仕方なくその道を走っていました。

 


最大限に意識を集中させようと

車のオーディオも切り、慎重に慎重に進みました。

 


「さすがにこれだけやれば大丈夫だろう…」

そう思いながら走っていました。

 


しかし、少しキツめのカーブに差し掛かった途端のことです。

 


ガンッ キキーッ

 


キヨタさんの運転するトラックが

曲がりきれず、ガードレールにぶち当たりました。

外側に突っ込んだので

対向車との接触は無かったものの

トラックの前方はグシャッとなり、

キヨタさんはその衝撃で全身打撲を負いました。

幸い、命に別状はなかったものの

検査入院となってしまったそうです。

 


ここからは後日談なのですが

 


警察に聞いたところ、

その道では数年前から

同じような事故が多発しているそうで

今年に入ってもう5度目の事故だそうです。

 


そして、この事故多発道路は

数年前のある出来事をきっかけに

起き続けていたことがわかりました。

 

 

 

それは、例の道路が舗装されて間もない頃でした。

舗装されてすぐにその道は

いわゆる「走り屋」に気に入られてしまいました。

理由は、ドリフトがしやすいから。だそうです。

SNSを通じてその道路は知る人ぞ知る道となり、

各地から走り屋が集うようになりました。

 


あるとき、どこかの走り屋が

「もっと滑りやすくしようぜ!」と

道路に何かの薬品を撒いたそうです。

 


それが何なのか、

詳しくはわからないそうですが

おそらくはオイルの類だろうとのことでした。

 


そんな薬品が撒かれた道路が

危険じゃないはずもなく、

間もなくして走り屋の車一台が

スリップ事故を起こし、大破してしまいました。

運転手は即死だったそうです。

 


そしてその事故を皮切りに

次々に事故が起こるように

なってしまったんだそうです。

それも、スピードを出す人が多いせいか

死亡事故ばかり。

 


薬品が撒かれたことは

ごく一部の人しか知らないため、

走り屋の間では

「呪いだ」「幽霊の仕業だ」と

変な噂が飛び交っていました。

 


すぐに道路の修復作業が行われました。

ただ修復するだけでなく、

カーブが激しい部分には凹凸を加えられ、

元よりも安全対策強めの道路になりました。

 

 

 

 


もうお気づきの方もおられるかもしれませんが、

キヨタさんが事故を起こしたのも、

今年に入って起きてるという事故も、

全部、その安全対策バッチリのはずの道路なんですよね。

 

 

 

果たして、ほんとのところは

何が原因なんでしょうか。。。

 


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短編怪談 #137「アイツらが」

これは、ある人から聞いたお話です。

 


その方を仮に村田さんとします。

 


村田さんは学生時代に体験したという

自身のお話を聞かせてくれました。

 


ある日、学生のノリで

同級生と心霊動画を撮ろうと言うことになり

近くの山にある、心霊スポットと噂される

小屋に行くことになりました。

村田さんは

あまり心霊の類が得意ではないので

乗り気ではなかったそうですが

仲間の大半が行く気満々なので

仕方なく着いていくことにしました。

 


男5人、車2台で現場に向かいます。

村田さんの地元から

例の小屋までは約40分。

近所とはいえ、山道を登るので

それなりに時間はかかります。

 


しばらくすると

それらしき道が見えてきました。

そこにあったのは

小屋とは名ばかりの

ボロボロの木造の建物でした。

 


噂によると、

この小屋の中で殺人事件があったとか。

 


仲間のひとりが

「おい、誰かこの中入ってみてよ」

と言い出しました。

 


村田さんが

「流石にそれはやめよう。」

と言いましたが

「ビビりすぎだってww」

と笑われてしまったそうです。

 


そのまま半強制的に

じゃんけんで負けた何人かが中に入ることになり

村田さんは運悪く負けてしまいました。

 


「最悪だ…。」と嘆く村田さんを横目に、

同じく負けて中に入ることになったのに

何故かノリノリの友人2人。

 


「絶対動画撮るぞ!」

と、意気込む2人と村田さん、

計3人で小屋の中に入ります。

 


木製のボロボロの扉を掴み、

引っ張るとミシミシと音を立てて

開きました。

 


中に入ってみると

真っ暗な部屋の中に

木の箱がひとつ置いてあったそうです。

 


「お、ちょうどいいじゃん。ここにカメラ置いて撮ろう!」

仲間の1人がそう提案しました。

「そうしよう」

もう1人がそう言うと

2人は木の箱の上にカメラを設置し、

録画ボタンを押しました。

 


村田さんはすぐにでも帰りたい気持ちで

いっぱいだったと言います。

 


「はいどーもー!今ですね!あの心霊スポットと噂の小屋に来ております!」

仲間たちはテンション高らかに実況リポートを始めました。

 


撮影を開始して5分くらい経った頃、

外で物音がしたそうです。

 


それを聞いた仲間が

「お!ついに怪奇現象か!?」

とドアの方にカメラを向けました。

 


村田さんは

「おい、もう十分撮れたんじゃないか?」

と小声で隣にいた仲間に言いましたが

「まだなんも撮れてねぇじゃん。撮れるまで帰れんでしょ」

と返されたそうです。

 


早く帰りたい気持ちがいっぱいの村田さんは

撮影中に何を話したのか?ふたりが何をしていたのかほとんど覚えていないそうです。

 


撮影を開始してから何分経ったのかわかりませんが

それなりに時間が経過したであろう頃、

「よし!今日はこれくらいでいいだろ!」

と撮影していた仲間が言いました。

 


それに合わせてもうひとりも

「だな。そろそろ帰るか!」

と同意しました。

 


「せっかくだからカメラ回しながら出よう。」

と撮影していた仲間がカメラを手に持ちながら

ドアの前に行きました。

 


そのまま、ドアを開けようとしたときでした。

 


ガチャガチャッ

 


「あれ?開かない」

 


ドアが、まるで鍵がかかったように

開かなくなっていたのです。

ドアは外側に開く作りになっていたので

ひとりがドアに向かって体当たりしてみたそうですが

それでもドアは開かなかったそうです。

やばいぞと言うことになり

3人でドアを破壊する勢いで

殴ったり蹴ったりをしていました。

すると、

突然ガチャンッとドアが開きました。

 


3人は勢いよく地面に転げました。

 


「ッテテ…」

 


「おい!お前らか?ドアを押さえてたのは!」

と、部屋にいた仲間の1人が怒鳴りました。

 


しかし、返事はありません。

 


村田さんが外で待っていた2人の方を見ると

1人は遠いところを眺めていて

もう1人は青ざめたような

何かに怯えているような顔をしていました。

その様子を見た、最初に怒鳴った仲間は

「お…おい、聞いてんのか…?」

と、普通ではない2人の雰囲気を感じとり

再び話しかけましたが

2人はそのまま固まっていました。

 


「おい!大丈夫か??」

もう一度声を張り上げると

硬直していた2人は

ハッと我に返ったようでした。

 


「やばい…アイツらが来る…!」

「逃げよう!早く!」

 


正気に戻った途端、

突如逃げようと車の方へ向かって

2人は走り出しました。

 


「お、おい待てよ!おい!」

 


呼びかけもフル無視で

猛ダッシュする2人を

村田さん含めた3人はとにかく追いかけました。

 


なんとか5人とも車のところまで

たどり着くと、すぐに

「早く乗って!」

と最初に走って逃げた1人が叫び

ものすごい勢いで全員を2台の車に押し込んで

出発させました。

 


しばらく車内は無言でしたが

数キロほど車を飛ばし

もう流石に大丈夫だろと思い、

「おい、何があった??」

と聞いてみると

 


「さっき、お前らが入った後、動画撮ってたんだよ。そしたら…」

 


と事の流れを説明し始めました。

話を整理すると

 


3人が入った後に

その様子を撮影していると

突然カメラの電源が落ちたそうです。

 


「あれ、壊れたかな…もしかして霊障?w」

と最初はふざけていた2人ですが

ふと小屋の方を見ると

ぼんやり人影があることに気付きました。

 


「やべ…マジモンだ…」

「どうしよう?」

 


その様子を見た2人は

小声で“アレ”が見えることを

お互いに確認し合うと

持っていた携帯で

村田さんに電話をかけたそうです。

 


しかし、電話は繋がらずプツッと切れてしまいました。

次にもう1人にかけてみるも結果は同じ。

結局3人とも繋がらなかったそうです。

 


小屋の方に行こうにも

謎の人影はずっと小屋の付近に

立っていました。

 


「どうしようか?」

と小声で相談していたその時でした。

その人影が2人の方を向いているのが分かりました。

 


人影自体は真っ黒で何も見えなかったそうですが

何故か、明らかに自分たちを見ているということは

認識できたと言います。

 


その人影は

ゆっくりとこちらに向かってきているようでした。

その2人が言うには

 


“向かって来ているのに、小屋の前にいる”

という奇妙な状況だったと言います。

 


ただ、明らかに自分たちの方に向かって来ていたので

やばいやばいと

逃げようとしたそうですが

 


金縛りか、恐怖のせいで体が硬直してしまったのか

動けずにいたと言います。

 


その瞬間、小屋の方から

ガチャンッと音がして、ドアが開いて

3人が飛び出して来たのだそうです。

 


そのことを聞いた3人は

もう何も言うことができませんでした。

 


そのとき撮影した動画は

全て削除したそうです。

 


なんとか無事に地元へ帰れたようですが

それ以来心霊スポットなどには

行っていないと言います。

 

 

 

小屋の前に立っていた人影は

5人をどうしようとしていたのでしょうか。

 

 

 

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